令和5年稲作生産情報 第5号(7月5日発行)

・適切な水管理で幼穂の保温と根の老化防止に努めよう!

・適正施肥で食味・品質にブレのないお米を生産しよう!

生育状況

6月30日現在の生育は、平年と比較して、「つがるロマン」の草丈はかなり長く、㎡当たり茎数はかなり多く、葉数は0.4葉多く、「まっしぐら」の草丈はかなり長く、㎡あたり茎数はやや多く、葉数は0.5葉多くなっている。

葉数から見た生育進度は、平年より「つがるロマン」が2~3日程度、「まっしぐら」が3~4日程度進んでいる。

品種名 地域 地点数 草丈(cm) ㎡当たり茎数(本) 葉数(枚)
本年 平年 平年比 本年 平年 平年比 本年 平年 平年差
つがるロマン 津軽 4 48.5 42.6 114 461 396 116 9.6 9.1 +0.5
県南 1 50.3 43.8 115 764 490 156 9.1 8.8 +0.3
全県 5 48.9 42.8 114 521 415 126 9.5 9.1 +0.4
まっしぐら 津軽 6 59.7 51.5 116 463 447 104 9.6 9.0 +0.6
県南 6 54.3 49.8 109 420 407 103 9.4 8.9 +0.5
全県 12 57.2 50.9 112 444 429 103 9.5 9.0 +0.5

 

水管理

  1. 中干しは幼穂形成期までには終える。中干し中に低温が続くことが予想される場合は直ちに入水し、水深5~6cm程度で稲を保温する。
  2. 充実した花粉の数を増加させるため、幼穂形成期から10日間は、気温の高低に関係なく水深10cm程度の「幼穂形成期深水かんがい」を行う。
  3. 穂ばらみ期(おおむね出穂前15~7日頃)は低温に最も弱い時期なので、平均気温20℃以下、最低気温17℃以下の低温が予想される場合は、15~20cm程度の深水管理を徹底し、幼穂を保温する。
  4. 地耐力が低いほ場や中干しができなかったほ場では、幼耳間長4cm(おおむね出穂7日前)から出穂期までの期間に落水し、地固めを行う。なお、この期間に低温が予想されるときには深水管理とする。

追肥

  1. 幼穂形成期を確認し、葉色の低下を確認して、稲の生育に合わせて無理のない追肥を行う。
  2. 幼穂形成期の葉色が濃い場合は、減数分裂期(幼穂形成期後10日)までに葉色の低下を確認してから追肥する。減数分裂期以降の追肥は、食味の低下を招くので行わない。

病害虫防除

  1. 斑点米カメムシ類の生育密度を低下させるため、7月中旬までに水田周辺の雑草地などの草刈りを地域ぐるみで行う。また、畦畔(けいはん)の草刈りについては、水稲の出穂7日前までに終える。
  2. 補植用の苗を畦畔や水田内に放置すると、葉いもちの発生源となるので速やかに処分する。

詳細は稲作生産情報(本文要約版)をご覧ください。

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