臨時農業生産情報(暴風と大雨に対する技術対策)

青森地方気象台発表「暴風と高波及び大雨に関する青森県気象情報 第1号」(2025年10月30日16時48分)によると、青森県では、急速に発達する低気圧の影響により、11月1日は北のち西よりの暴風や大雨となる所がある見込みです。
今後の気象情報に十分注意し、次の点に留意して、被害の未然防止と軽減に努めてください。
なお、ほ場の見回り等については、危険な場所には近づかず、安全を十分確保して慎重に行ってください。

1 共通の対策
(1)地盤が緩み崩壊の恐れがある農地・林地及び農道・林道並びに増水中の河川などには絶対に近寄らないようにする。なお、異常を発見した場合は、速やかに市町村等へ連絡する。
(2)浸水や冠水したほ場・園地では、明きょやポンプにより速やかに排水する。

2 りんご・特産果樹
(1)防風網やわい性台樹の結束状況などを点検し、補強や取り替えを行う。
(2)幹や主枝などに空洞が生じている樹や腐らん病の被害を受けた枝や樹は、支柱で支え、縄などで補強する。幼木は倒伏しやすいので支柱を立てて結束する。
(3)収穫適期の品種は、風当たりの強い場所を優先して速やかに収穫する。
(4)降雨時に収穫する場合は、果実に泥が付着しないように注意する。
(5)落下した果実は、収穫した果実に混入させない。
(6)樹が倒伏した場合は、根を切らないよう注意しながらできるだけ早く起こし、支柱で支える。

3 野菜・花き・畑作
(1)ほ場や施設周辺に排水溝を設けるなどの対策を行う。
(2)ほ場やビニールハウスを点検し、被覆資材やパイプ等の損傷がある場合は速やかに修復する。
(3)いちごなど果菜類で浸水・冠水した場合には、泥を清水で洗い流し、マルチの裾を上げて、株元を乾かし、浸水した果実は早急に取り除く。
(4)強風や浸水・冠水等により損傷を受けた場合は、病気が蔓延しないよう、薬剤を散布する。

4 畜 産
(1)ロールベールサイレージはストレッチフィルムの破損を防ぐため、シート等で覆う。
(2)畜舎等は、破損を防ぐため、支柱等で補強するとともに、シャッターや窓などを完全に閉める。
(3)倒伏した飼料用とうもろこしで、今後の回復が見込めない場合は速やかに収穫・調製する。
(4)低地や排水の悪い飼料畑は、排水溝を設けるなどの対策を行う。
(5)畜舎に雨水が流入した場合に備え、早めに除ふん作業を済ませ、紙袋の飼料などは浸水しない場所に移動する。
(6)畜舎が浸水した場合は、家畜伝染病の発生を予防するため、消毒を徹底する。
(7)冠水等の被害を受けた飼料は、品質を見極め、十分注意して給与する。

5 農地・農林業用施設
(1)ため池は、貯水位が高い場合には放流して水位を十分に低下させておくとともに、洪水吐、水門等を点検し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等を除去する。
(2)水路は、水門が適正に閉じている、あるいは開いていることを確認し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等を除去する。
(3)農地・林地・農林業用施設が被災した場合は、速やかに被災状況を市町村へ報告する。
(4)被災した農地・林地及び農林業用施設は、身の安全を確保した上で、シートで被災箇所を覆うなど、被害が拡大しないよう努める。

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