臨時農業生産情報(大雨と雷及び突風に対する技術対策)

臨時農業生産情報(大雨と雷及び突風に対する技術対策)

令和3年10月22日

青森県「攻めの農林水産業」推進本部

 青森地方気象台発表(2021年10月22日16時30分)「大雨と雷及び突風に関する青森県気象情報第1号」によると、津軽では、23日は大雨となる所がある見込みです。また、青森県では22日夜遅くから23日夕方にかけて、寒気の影響により、大気の状態が非常に不安定となる見込みです。竜巻などの激しい突風、落雷、ひょうが予想されるので、今後の気象情報に十分注意し、次の点に留意して、被害の未然防止と軽減に努めてください。
 なお、ほ場の見回り等については、危険な場所には近づかず、安全を十分確保して慎重に行ってください。
1 共通の対策
(1)地盤が緩み崩壊の恐れがある農地・林地及び農道・林道並びに増水中の河川などには、絶対に近寄らないようにし、異常を発見した場合は、速やかに市町村等へ連絡する。
(2)浸水や冠水したほ場や園地では、明きょやポンプにより速やかに排水する。
2 りんご等果樹
(1)防風ネットを張り、破れている部分は補修する。
(2)幼木やりんごのわい化樹は倒木しやすいので、支柱のぐらつきや主幹との結束状況を点検し、補強する。
(3)ぶどうの垣根、なし棚、ハウス施設等は点検し、支柱等で補強する。
(4)食味や果皮色(着色・地色)を確認し、収穫適期に達している果実は、収穫を行う。でんぷん臭が強く、味がのっていない果実は、収穫を控える。
(5)降雨時に収穫する場合は、果実に泥が付着しないように注意する。
(6)園地が冠水した場合は、できるだけ早く果実や葉に付着したゴミを取り除き、泥を清水で洗い落とす。
(7)水に浸かった果実は区別して収穫する。傷ついたり腐敗した果実は、速やかに取り除く。
(8)樹が倒伏した場合は、根を切らないよう注意しながらできるだけ早く起こし、支柱で支える。
(9)ぶどう等の垣根、支柱等が倒れた場合は、速やかに補修する。
(10)ひょうの被害果については、損傷程度に応じて区分し、程度の軽いものは生食向けとし、それ以外の裂果等があるものは加工向けとする。
3 畑作・野菜・花き
(1)ほ場や施設周辺にある排水溝の点検や整備などの排水対策を行うほか、施設への雨水流入を防ぐために土のうを設置する。
(2)いちごで冠水した場合は、動力噴霧機で散水した後、マルチを除去して、株元を乾かし、根の回復を図る。
(3)ビニールハウスは、倒壊したり被覆資材が飛散しないよう施設の点検補修を行うとともに、マイカ線や支柱などで補強する。
(4)マルチ資材は、飛散しないよう土等でしっかり固定する。
4 畜産
(1)飼料に関する対策
ア 低地や排水の悪い飼料畑は、溝を設けるなどの排水対策を行う。
イ 降雨後、飼料畑に停滞している水は、速やかに排水する。
ウ ロールベールサイレージはストレッチフィルムの破損を防ぐため、ブルーシート等で覆う。
エ ロールベールサイレージのストレッチフィルムが破損した場合は、破損部分速やかに補修するとともに、できるだけ早く家畜に給与する。
オ 浸水等の被害を受けた飼料は、品質を見極め、十分注意して給与する。
カ 倒伏した飼料用とうもろこしで、今後の回復が見込めない場合は速やかに収穫・調製する。
(2)畜舎等の対策
ア 畜舎に雨水が流入した場合に備え、除ふん作業を済ませ、紙袋の飼料などは浸水しない場所に移動しておく。
イ 畜舎が浸水した場合は、家畜伝染病の発生を予防するため、消毒を徹底する。
ウ 畜舎等は、破損を防ぐため、支柱等で補強するとともに、シャッターや窓などを完全に閉める。
5 農地・林地・農林業用施設
(1)ため池は、貯水位が高い場合には放流して水位を十分に低下させておくとともに、洪水吐、水門等を点検し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等を除去する。
(2)水路は、水門が適正に閉じている、あるいは開いていることを確認し、通水の阻害となる土砂、ゴミや流木等を除去する。
(3)農地・林地・農林業用施設が被災した場合は、速やかに被災状況を市町村へ報告する。
(4)被災した農地・林地及び農林業用施設は、身の安全を確保した上で、被害が拡大しないようシートで被災箇所を覆う。

 

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