令 和 5 年 3 月 2 7 日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部
◎ 雪解け後の気温が高温で推移していることから、小麦・にんにく等の生育が早まる見込みです。
◎ 小麦は生育を確認し、遅れずに第1回追肥を実施しましよう!
◎ にんにくのりん片分化期は平年より早まる見込みです。適期防除に努めよう!
◎ ながいもは、適期の掘取りを進めるほか、種の確保に努めよう!
◎ 果菜類は、育苗ハウスの適正な温度管理と定植に向けたほ場の準備を進めよう!
畑 作 物
1 小 麦
(1)生育状況
ア つがる市木造の幼穂形成期は、ネバリゴシが3月17日で平年より6日早く、キタカミコムギが3月19日で平年より11日早い。
イ 十和田市のネバリゴシの幼穂形成期は3月23日で平年より10日早い。
ウ 農林総合研究所の幼穂形成期はまだ到達していないが、平年より早まる見込みである。
エ 野菜研究所のネバリゴシの幼穂形成期は3月20日で平年より9日早い。
(2)今後の管理
ア 消雪が早く、幼穂形成期も早まったことから、第1回目の追肥時期となっているので遅れないように実施する。(窒素成分で2kg/10a程度)
イ 根の浮き上がりを抑え、凍霜害を回避するため、ほ場に入れるところは、茎立ち前までに麦踏みを行う。ただし、粘土質土壌や転作田などで過湿なほ場では、土が固まり、根の発育が悪くなるので、麦踏みは行わない。
ウ ほ場全体に雑草が発生した場合には、茎葉処理の除草剤を散布する。
エ 降雨等による湿害を防止するため、明きょや排水溝を点検する。
野 菜
1 にんにく
(1)今後の管理
ア 野菜研究所のりん片分化期は、消雪後からの積算気温から予測すると、4月15日頃と予想され、平年より4日程度早い(3月24日時点)と見込まれる。
イ 今後の天候によっては、さらに早まることも考えられることから、追肥を予定している場合は、作業が遅れないように準備する。
ウ 今後は、強風や降雪、降雨で葉が傷むと、春腐病が発生しやすくなるので、降雨前の防除を徹底する。
エ 種子専用ほ場では、週に1回、アブラムシ類に登録のある薬剤を散布する。
2 ながいも
(1)今後の留意点
ア 掘取りは、作業条件の良いほ場から順次進め、芽が動くなどの品質低下を防ぐため、4月末までに作業を終える。
イ 種いもは、栽培法に合わせて準備するとともに、早植栽培では4月下旬から5月中旬に植付けする。
ウ 種いも不足が懸念される場合は、40g程度の小さい種いもも捨てずに有効に活用するほか、成いもを切いも用の種いもとして準備し、令和5年産の種いもを確保する。
エ トレンチャー耕は、穴落ちなどを防ぐため適正速度を守る。
3 果菜類
(1)今後の留意点
ア 苗の管理は、日中ハウス等育苗施設が高温にならないように換気等により温度管理に注意する。
イ 苗は、定植に向けて徐々に気温を下げて管理し、順化する。
ウ 苗の生育状況に合わせて計画的にほ場準備を進め、土壌水分が好適な時期にマルチングを行い、地温の確保に努める。
エ 苗が老化しないよう適期定植に努める。定植が遅れ、苗が肥料切れを起した場合は、薄めた液肥を与えるなどの対策を講じる。
オ 降霜が予想される時や夜間の低温時には、二重被覆や暖房器具等で保温に努める。
◎農薬は適正に使用しましょう。
1 使用する際は、必ず最新の登録内容を確認しましょう。
○農林水産省「農薬登録情報提供システム」https://pesticide.maff.go.jp/
○農林水産省「農薬情報」https://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_info/
2 飛散防止に努め、住宅地等の近隣で使用する際は、事前に周囲に知らせ
ましょう。
3 クロルピクリン剤など土壌くん煙剤を使用する際は、必ず厚さ0.03mm以上又は難透過性の被覆資材で被覆しましょう。
4 市販の除草剤には、農作物等の栽培管理に使用できない「非農耕地専用除草剤」があるので、注意しましょう。
5 農薬は使い切りを徹底し、河川等には絶対に捨ててはいけません。
◎農作業事故はみんなで防ぎましょう!
例年、春は、農作業事故が多発する時期となっています。
体調や周囲の状況を確認し、安全な農作業に努めましょう。
1 慣れた作業でも油断せず、注意して行いましょう。
2 必ず、作業の合間に十分な休憩を取りましょう。
3 自分は「大丈夫」と過信せず、無理のない作業を行いましょう。
4 一人での作業は避け、やむを得ず一人で作業を行う場合は、家族に作業場所を伝え、携帯電話を持って出かけましょう。
5 家族や周りの人など、地域全体で注意を呼びかけましょう。
6 万一の事故に備えて、労災保険や農機具共済などの保険に加入しましょう。
詳しくは、県庁ホームページをチェック!→ (「STOP!農作業事故」で検索!)
◎「日本一健康な土づくり」と肥料コストの低減に取り組もう!
土壌診断に基づいた適正施肥や土壌改良により、消費者が求める「安全・安心で良質な農産物」をお届けしていきましょう。
堆肥・緑肥の利用や施肥方法の見直しなどにより、肥料代を節約して、安定した農業経営につなげましょう。
連 絡 先 農産園芸課
稲作・畑作振興グループ
県庁内線 5073
直 通 017-734-9480
野菜・花き振興グループ
県庁内線 5076
直 通 017-734-9485