臨時農業生産情報(降霜に対する技術対策)

令和5年稲作生産情報 第7号(8月30日発行)

・刈取適期がかなり早まっています!刈遅れに注意しよう!

・登熟状況を見極めて適期に達したら速やかに刈取りしよう!

・適期刈取と適正な乾燥調製で良質米生産に努めよう!

刈取適期の予測

刈取始期の目安となる各市町村の出穂最盛期から算出した積算気温960℃到達日は、津軽中央、西北、県南内陸、県南中央地域は9月3日~6日頃、津軽半島北部、県南北東部、下北地域は9月9日~12日頃と予想される。

また、出穂始めから算出した積算気温960℃到達日は、これより2~4日程度早まるものと予想される。

本年は登熟期間(出穂後40日間)の平均気温が非常に高くなっている地点が多いことから、出穂後積算気温の到達日より刈取始めが早まる可能性がある。

収穫作業の準備

刈取適期が大幅に早まる見込みであるため、コンバインや乾燥調製施設等の掃除・点検・整備や試運転は早めに実施するとともにほ場内の排水溝設置や排水路の整備など、降雨対策を実施する。

刈取り・乾燥・調製

刈取適期は、ほ場全体の籾が90%程度黄化した時期を目安とする。また、補助的に枝梗の黄化程度、籾水分等を考慮し総合的に判断する。

刈取りが遅れると、胴割粒や茶米粒等の被害粒が増加して品質が低下し、その程度は遅くなるほど強まる。特に、本年は刈遅れによる胴割粒や白未熟粒の発生が懸念されるため、収穫適期に達したら、速やかに刈取る。一方、刈取りが早すぎても、青未熟粒や死米の混入が多くなり収量・品質が劣るので留意する。

「はれわたり」は胴割粒の発生が少ない品種であり、通常年では胴割粒歩合がかなり低いが、夏季高温年であった令和3年は刈取時期が遅くなるほど発生が増加する傾向があった。本年も夏季高温であるため、適期内のできるだけ早い時期に収穫する。

乾燥後の仕上がり水分は15.0%を目標とする。過乾燥は、胴割粒の発生や品質・食味の低下につながるので、こまめな水分測定で適正な乾燥に努める。

米選機の網目は1.9㎜を使用し、適正な流量を守り、整粒歩合80%以上を目標に調製する。

わら焼きの防止

わら焼きの煙は、人の健康を害したり交通の妨げになるばかりでなく、誘致企業の操業や観光産業など、あらゆる社会活動の障害となるので稲わらは絶対に焼却しない。

稲わらは、堆肥や家畜の飼料等へ有効活用するほか、条件の良いほ場では秋のすき込みを積極的に行う。

詳細は稲作生産情報(本文要約版)をご覧ください。

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