畑作・野菜・花き生産情報 第5号

◎ 台風や大雨に備え、ほ場や施設周辺にある排水溝の点検や整備のほか、施設への雨水流入を防ぐための土のうを設置するなど、防水・排水対策を徹底しよう!
◎ 大豆病害虫(紫斑病やマメシンクイガ)の防除を徹底しよう!
◎ 7月の曇雨天の影響を受けている品目が一部ありますが、野菜・花きの生育はおおむね順調です。生育に応じたかん水や葉面散布等を行い、草勢を維持しよう!
◎ 秋ギクの生育はおおむね順調です。収穫まで適正な温度管理を徹底しよう!

○大豆
1 生育は順調で、平年と比べ開花期は3~8日早まった。
2 紫斑病やマメシンクイガの適期防除を徹底する。
3 落莢を防ぐため、乾燥しているほ場では、うね間かん水を行う。
4 台風や大雨に備え、明きょを手直しして排水溝へ接続するなどの対策を徹底する。

○小麦(は種の準備)
1 適期(9月15~25日)には種できるようほ場を準備する。
2 ほ場の団地化を図り、明きょや弾丸暗きょなどで十分な排水対策を行う。
3 土壌分析を行い、酸度矯正が必要な場合は、苦土石灰等により土壌改良を行う。
4 紅色雪腐病の被害を予防するため、種子消毒を行う。

○ ながいも
1 地下部の生育は、地域やほ場によるバラツキが見られるものの、おおむね順調である。
2 病害虫は、葉渋病・炭疽病、ナガイモコガ、コガネムシ類の発生がみられる。
3 台風など強風や大雨に備え、ネットや支柱を補強し、明きょを手直しして排水溝へ接続するなどの対策を徹底する。

○ にんにく(ほ場の準備)
1 イモグサレセンチュウなどの病害虫が発生していないほ場を選ぶ。
2 外部からの土壌病害虫の持ち込みを防ぐため、作業は種苗増殖ほ場から行う。
3 堆きゅう肥や土壌改良資材は、土壌診断結果に基づいて施用し、必要量以上に投入しない。
4 種球の保管中に20℃以下に長時間遭遇すると萌芽・発根が早まるため、室温をおおむね20℃以下にならないように管理する。
5 ネギアザミウマ、チューリップサビダニの被害を防ぐため、種球の分割・調整はできるだけ植付け直前に行う。

○ 夏だいこん
1 7月下旬の曇雨天の影響で、生育は大幅に遅れている。
2 軟腐病、キスジノミハムシの防除を徹底するとともに、コナガ、アオムシなどの害虫の早期発見・早期防除に努める。

○ 秋にんじん
1 7月下旬の曇雨天の影響で、生育は遅れている。
2 黒葉枯病、ヨトウムシなど病害虫の早期発見・早期防除に努める。

○ ご ぼ う
1 草丈は平年をかなり下回っているものの、葉数は平年を大幅に上回っており、生育は順調である。
2 黒斑細菌病、黒条病、アブラムシ類等の発生に注意し、防除を徹底する。

○ 夏秋トマト
1 一部では、7月の日照不足や高温の影響で落花や尻腐果、裂果等が見られているが、着果量を確保しており、生育はおおむね順調である。
2 肩換気などにより適正な温度管理を徹底する。また、適切なかん水、肥培管理により草勢の維持に努める。
3 9月以降は裂果の発生が多くなるので、土壌水分が極端に変化しないように水管理する。
4 灰色かび病、葉かび病、アザミウマ類の防除を徹底するとともに、タバコガ類、コナジラミ類、トマトキバガの早期発見・早期防除に努める。
5 浸水・冠水した場合には、泥を清水で洗い流し、マルチの裾を上げて、株元を乾かし、浸水した果実は早急に取り除く。また、草勢の低下を防ぐため、摘果で着果負担を軽減する。

○ ね ぎ
1 7月中旬の乾燥の影響で、草丈、茎径とも平年を下回っているが、生育はおおむね順調である。
2 最終培土は、収穫の30日前頃に行い、葉の分岐部まで丁寧に土を寄せ、軟白長30㎝以上を確保する。
3 べと病、葉枯病、軟腐病、さび病、黒斑病、アザミウマ類など病害虫の防除を徹底する。

○ 夏秋ギク
1 白さび病の予防を行うとともに、アザミウマ類、ヤガ類などの発生に注意し、早期発見・早期防除に努める。
2 収穫後の株を翌年の親株にする場合は、形質が優良で、健全な株を残し、地際から10cmの高さで刈り込み、直ちに追肥し、土寄せする。

○ 秋ギク
1 生育はおおむね順調で、一部ほ場でアザミウマ類、ヤガ類、ハダニ類が散見される。
2 わき芽は、小さいうちにかき取り、花首の伸びやすい品種を栽培している場合は、ビーナイン顆粒水溶剤等を散布する。
3 奇形花の発生を防ぐため、高温時には換気を十分に行い、必要に応じて循環扇や寒冷しゃ等を活用し、施設内温度を少しでも低く管理する。
4 白さび病、ヤガ類、アザミウマ類等の発生に注意し、早期発見・早期防除に努める。

○ トルコギキョウ
1 発らい後はしおれない程度にかん水を減らして軟弱徒長を防ぐ。
2 ハウス内が高温・過湿にならないように適正な温湿度管理に努める。
3 涼しい時間帯に収穫し、速やかに鮮度保持剤による前処理を行う。

 

畑作・野菜・花き生産情報 第5号

畑作・野菜・花き生産情報 第5号(要約版)

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