【イベントレポート】あおもり就農マッチングフェア

イベント

9月9日(土)に開催したあおもり就農マッチングフェアにご参加いただいた皆さんありがとうございました。

当日参加できなかった方やイベントの内容に興味のある方に向けて、当日の様子を簡単にご紹介します♪

青森県の農業の概要

県構造政策課から青森県の農業の概要や新規就農者の動向、独立自営就農と雇用就農の特徴について情報提供しました。

当日の投影資料はこちらです。

先輩就農者によるトークセッション

黒石市でミニトマトを生産しているミツバ農園の工藤さん、おいらせ町でだいこん等の露地野菜を生産している有限会社マルショウ農園の及川さんのお二人に、就農の経緯や農業の魅力等についてお話を伺いました。

ミツバ農園 工藤さんの体験談
農業に興味を持ったきっかけ

前職は生活協同組合に勤めていて、農業や作物には近いところで仕事をしていましたが、元々農業に興味があった訳ではありませんでした。

そんな時に、仕事で訪問した黒石市沖揚台で出会った女性生産者の生き生きとしてかっこいい姿に感動し、農業に興味を持つようになりました。

就農するまでの流れ

若い頃からいつか自分で事業を興して独立したいと気持ちがあったので、農業で独立しようと決意し、市役所や県民局に足を運んで、農業を始める方法や支援制度などについて情報収集しました。

行政機関から情報は教えてもらったものの、品目をどうするか、農地をどうするかなど、自分で調べることや考えることが多く、どこから手をつけていいかわからない状況だったので、まずはリアルな声を聞いてみようと思い、ビニールハウスがあれば立ち寄って作業をしている方に声をかけるなどして、生産者からも話を聞きました。

そして、新規就農者でも参入しやすいミニトマトでの就農を決めました。

1日の仕事の流れ

9月上旬の今の時期が繁忙期(ピーク)で、朝5時にハウスに行き、収穫作業を行っています。7時頃にはパートの方が来るので、収穫作業を手伝ってもらいつつ、私は前日に収穫したミニトマトの出荷へ行きます。出荷から戻ったら、午前中いっぱいはトマトの管理作業(芽かき、誘引、水やりなど)を行います。

午後からは、妻と2人でミニトマトの箱詰めを行い、夜7~8時頃まで作業をしています。8~9月はこういったスケジュールが続きます。

10月に入るとミニトマト収穫量が少なくなってくるので作業時間も短くなり、11月には片付けが終了して、1年の作業は終了となります。

独立自営就農のよさや苦労したこと

経営者として自分が考えたことを実行できることが独立自営のよさだと思います。もちろん自分の行動に責任も伴いますが、失敗したことがあっても、翌年はそこを改善して、うまく回るように工夫していくなど、そういった挑戦ができることもやりがいになっていると思います。

苦労したのは資金面です。家族がいるので、家族には迷惑をかけられないという想いが常にあり、就農1年目の時は夜も眠れないような不安もありました。

収入の変化

会社員と比べると収入は下がりましたが、それ以上に家族と過ごす時間が増えたことや、自分が考えたことを実行できることで生活が充実しています。

これから農業を始めたい方へのメッセージ

心のどこかに農業への小さい興味があるのであれば、まずは実際に手で触れてみて欲しいと思います。頭の中で土を触る想像するのと実際に触ってみるのとでは感覚が違いますし、子供の頃のわくわく感や新しい発見があると思います。

有限会社マルショウ農園 及川さんの体験談
農業に興味を持ったきっかけ

きっかけは東日本大震災でした。中学生の頃に出身地の宮城県で被災し、避難生活を経験する中で、食べ物がないという状況に遭遇しました。

それまで当たり前だった食の大切さを改めて痛感し、農業に興味を持ちました。

就農するまでの流れ

大学も農学部へ進学しましたが、農業について学んでみると初期投資などの高いハードルがあることを知り、卒業直後の就農を諦め、大手スーパーに就職を決めました。

スーパーでは青果部門を担当していましたが、出荷に来る農家の方と接点ができたことで、一度は諦めた農業への想いが強くなりました。

そこで、改めて就農について調べているうちに、農業法人で働く「雇用就農」という選択肢を知りました。初期投資が無いことはもちろんですが、働きながら農業を学べることにも魅力を感じ、農業専門の求人サイトなどで情報収集をする中で、雰囲気がよく、労働条件もマッチした有限会社マルショウ農園と出会い、同社に就職することにしました。

1日の仕事の流れ

今の時期はだいこんの収穫作業がメインとなります。昨日ですと、10人くらいの作業員で8時から9時30分頃まで収穫作業を行い、選別を行った後、昼頃に出荷しました。掘る量によってはこの作業スケジュールが前後します。

1年でいうと、4月にながいもの春堀り作業やだいこんの種まきを行います。その後は、季節に合わせて、ごぼうの種まきやだいこんの収穫を行い、11月に入るとごぼうの収穫、冬場はごぼうの選別やほうれんそうの収穫、選別などを行っています。

雇用就農のよさや苦労したこと

農業経験が無い状態で入社しましたが、先輩従業員から作業を教えてもらえるので、農業を学ぶ環境が整っているところが雇用就農の魅力だと思います。

一方で、トラクターなどの農業機械の操作には、慣れるまで苦労しました。ただ、会社の方針で、経験が浅い従業員にも積極的に農業機械で作業する機会を与えてもらったので、経験を積む中で慣れていきました。

収入の変化

求人情報を見た時点で収入が下がることは想定していましたが、農業をやってみたいという気持ちや、自分たちが作った野菜が誰かの手に渡って、食べてもらえることにやりがいを感じていて、前の職場では感じられない経験ができています。

これから農業を始めたい方へのメッセージ

雇用就農という形を見つけて、やってみようと一歩踏み出した結果、今が充実して過ごせているので、農業をやってみたいという気持ちを大切にして、チャレンジしてみて欲しいです。農業はやってみないと分からないことが多く、自分は転職してよかったと感じています。

以上、イベントレポートでした。

先輩方の体験談を聞いて、次のステップに進んでみたいと思った方は、ぜひ就農相談をしてみてくださいね♪

相談窓口窓口はこちらのページからご確認いただけます!

 

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