県内では、これから本格的な降雪期を迎えますので、日頃から暴風雪や大雪に関する気象情報に注意し、次の対策の実施により、被害の未然防止と軽減に努めてください。
【事前対策】
1 りんご等果樹
(1)苗木や幼木では、主幹や枝をひもなどで支柱にきつく結束する。
(2)わい性台樹では、枝の中央部からやや先を枝先が上向きになる程度まで吊り上げる。不要な下枝などは剪去する。
(3)普通台樹の成木では、雪害を受けそうな枝に支柱を入れるとともに、不要な枝を大枝単位に剪去する。また、樹上に雪が積もりにくくなるように、徒長枝は剪去し、切り口に塗布剤を塗る。裂開の生じている樹は、カスガイやボルトで補強する。
(4)融雪促進剤は事前に園地に運搬しておく。2月上旬以降、晴天が数日続く日を選んで散布する。
2 野菜・花き等のハウス
(1)ハウスの倒壊や資材の破損を防ぐため、ハウス資材の破れや隙間の点検、補修を行うとともに、マイカ線や支柱などで補強する。
(2)冬期間利用しない場合は、倒壊を防ぐためビニールをはいでおく。
3 畜産
(1)ロールベールサイレージはストレッチフィルムの破損を防ぐため、シート等で覆う。
(2)畜舎等は、破損を防ぐため、支柱等で補強するとともに、シャッターや窓などを完全に閉める。
【事後対策】
1 りんご等果樹
(1)大雪の際は、まだ雪が新しく軽いうちに、樹上の雪下ろしや雪に埋もれた枝先を抜き上げる。
(2)枝が折れ、ゆ合の見込みがない(主枝が欠落又は木質部と樹皮が3分の2以上裂開)場合は剪去し、切り口に塗布剤を塗る。
(3)ゆ合が可能な場合は、普通台樹では傷口を密着させて、カスガイやボルト等で補強し支柱で支える。わい性台樹ではビニールなどできつく縛って密着させ、ひもなどで吊り上げる。
2 野菜・花き等のハウス
(1)ハウスに積もった雪は早めに下ろす。また、ハウス内を暖房して融雪を促し、落雪を容易にする。
(2)ハウス周辺の除排雪を速やかに行う。
(3)ハウスが破損した場合は、速やかに補修し保温に努める。
3 畜産
(1)積雪による畜舎等の倒壊を防ぐため、屋根の雪下ろしを行う。
(2)フィルム製の屋根材を使用している堆肥舎等については、施設側面の除排雪を行う。