令和2年 稲作生産情報第5号(令和2年7月3日発行)

稲作生産情報第5号(要約)

令和2年7月3日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部

○適切な水管理で幼穂の保温と根の老化防止に努めよう!
○適正追肥で食味・品質にブレのないお米を生産しよう!

1 生育状況と生育の見通し
水稲の県生育観測ほにおける6月30日現在の調査結果では、平年と比較して、
草丈は「つがるロマン」で並、「まっしぐら」がやや長め、
茎数は「つがるロマン」がやや少なめ、「まっしぐら」がかなり多く、
葉数は「つがるロマン」が並、「まっしぐら」がやや多くなっている。
葉数からみた生育進度は、3日程度進んでいる。
今後、気温が平年並に推移した場合、幼穂形成期(主茎の幼穂長2㎜)は、
「つがるロマン」は津軽地域が7月9~13日頃、県南地域が7月14日頃、
「まっしぐら」は津軽地域が7月6~16日頃、県南地域が7月9~21日頃と予想される。
出穂期は、「つがるロマン」は津軽地域が8月2~6日頃、県南地域が8月7日頃、
「まっしぐら」は津軽地域が8月2日~11日頃、県南地域が8月5~17日頃と予想される。

2 水管理
中干しは幼穂形成期までには終える。中干し中に低温が続くことが予想される場合は
直ちに入水し、水深5~6㎝程度で稲を保温する。
充実した花粉の数を増加させるため、幼穂形成期から10日間は、気温の高低に関係な
く水深10㎝程度の「幼穂形成期深水かんがい」を行う。
穂ばらみ期(おおむね出穂前15~7日前)は低温に最も弱い時期なので、「幼穂形成
期深水かんがい」終了後に平均気温20℃以下、最低気温17℃以下の低温が予想される場
合は、15~20㎝程度の深水管理を徹底し、幼穂を保温する。
高温が続く場合は、4㎝程度の水深にして、時々水の入換えを行い、根の老化防止に
努める。
地耐力が低いほ場や中干しができなかったほ場では、葉耳間長4cm(おおむね出穂7
日前)から出穂期までの期間に落水し、地固めを行う。なお、葉耳間長4cmから出穂期
までの時期に低温(平均気温20℃以下、最低気温17℃以下)が予想されるときには深水
管理とする。

3 追 肥
幼穂形成期を確認し、葉色の低下を確認して、稲の生育に合わせて無理のない追肥を行う。
幼穂形成期の葉色が濃い場合は、減数分裂期(幼穂形成期後10日)までに葉色の低下を確
認してから追肥する。減数分裂期を過ぎてからの追肥は、食味の低下を招くので行わない。

4 病害虫防除
斑点米カメムシ類の発生密度を抑制するため、7月中旬までに畦畔や水田周辺の雑草地
などの草刈りを地域ぐるみで行う。
補植用の苗は葉いもちの発生源となるので速やかに処分する。

※薬剤散布上の注意
農薬を散布する場合は、薬剤の使用時期、使用量、使用回数を遵守するとともに、
近隣の農作物に飛散しないようにする。
また、飼料用米等は、使用できる農薬の種類や使用時期等を指導機関や契約先に確認し、
ドリフト対策を徹底する。

R02 稲作生産情報第5号(本文) R02 稲作生産情報第5号(要約)

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