耕作放棄地を活用した無農薬・無肥料栽培の取組

有限会社 平葭(たいよし)建設
大豆畑の除草作業
大豆畑の除草作業

会社概要

会社名 有限会社 平葭(たいよし)建設
所在地 青森県三戸郡新郷村戸来字川台66
設立 昭和41年1月1日
資本金 2,000万円
売上高 34,000万円(令和4年)
※うち農業 1,200万円
役員 4名(うち農業従事者1名)
従業員数 30名(うち農業従事者常時2名、臨時職員3名)
経営面積 40ha
営農作物 水稲、そば、大豆、小豆、小麦など
農業開始時期 平成23年4月

農業参入に至った経緯・動機

弊社では兼ねてから新郷村で建設業以外の事業を行うとすれば農業であると考えており、公共事業の減少を機に、建設部門の補完を目的として、平成20年からバイオ燃料プロジェクト推進事業(県単)を活用し、スイートソルガムの試験栽培を2年行いました。その後、準備期間1年を経て平成23年から農業に本格参入しました。

農業参入することを決めてから営農開始まで

新規農業参入を模索していたところ、村・農業委員会の情報等により国の耕作放棄地再生利用緊急対策交付金を活用して、耕作放棄地が再生利用できることを知りました。

農業委員会等を通じて農地の所有者との利用調整を行いながら、5.5haの農地を賃借し、そのうち耕作放棄地となっていた1.3haについて交付金を活用して再生しました。

営農を開始するにあたり、持続可能な自然循環型農業を念頭に置いていたことから、肥料・農薬・除草剤を使わない「木村式自然栽培」を取り入れ、米等の栽培を行うこととしました。この栽培方法には近年農薬を使用していない耕作放棄地が適していると考えました。

営農開始から現在まで

農業参入初年度、米は比較的順調に収穫・販売出来ましたが、大豆と小麦は除草対策が上手く出来ず、予定収穫量よりかなり下回り、自然栽培における除草対策の大変さを実感しました。

作業計画及び栽培計画は会社役員が策定します。栽培管理については管理者を置き、農業参入により再雇用した2名、臨時職員1名が従事しております。さらに農繁期には農業経験のある従業員3名を農作業に従事させることにより経営の効率化を図っています。

自然栽培に取り組むにあたり、すでに同栽培に取り組んでいる近隣市の自然栽培農産物取扱会社からノウハウを学ぶとともに、平成25、26、27年と「自然栽培ふれあい塾」を受講し栽培技術の向上を図りました。これまでの経験を活かし、栽培品目と営農面積を少しずつ増やしています。

現在は、ほとんどが契約栽培となり、農業経営も安定しつつあります。収穫物は自然栽培農産物販売会社に卸す外、ネット販売や村内の道の駅で販売しています。令和5年現在、水田8ha、畑地33haで自然栽培に取り組んでいます。

自然栽培米の稲刈り
自然栽培米の稲刈り
水田の除草作業
水田の除草作業

今後の農業経営の展開方向

担い手不足等により営農が放棄された地域の農地等について再生を行うほか、様々な形で地域に貢献していきたいと考えています。

また、収量向上が最大の課題であるので、収量向上に努めて、取引先への安定供給を進めたいと考えています。

自然栽培そばの開花
自然栽培そばの開花

お問い合わせ
(企業の農業参入関係)

青森県 農林水産部 構造政策課 
農地活用促進グループ
〒030-8570 青森市長島1丁目1-1
(代)017-722-1111 内線 5055 
(直)017-734-9462

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