掲載日:2024年1月31日
青森県では、平成16年度から、県産農林水産物の生産から流通・販売までを結び付け、消費者が求め、必要とする安全・安心で優れた県産農林水産物やその加工品を生産し、売り込んでいく販売を重視した「攻めの農林水産業」を推進しています。
この取組の一層の拡大と定着を図るため、生産・流通・販売面において「攻め」の姿勢で新たな試みへの着手や創意工夫を凝らし、収益力を高めるとともに、地域の活性化などに貢献している生産者や団体等を表彰してきました。
このたび「攻めの農林水産業賞」受賞者たちに現在の取組やこれから挑戦したいこと、若手生産者へのメッセージ等をインタビューしましたので、動画で御紹介します。
青森観光りんご園(青森市)
中泊町農産物加工販売施設出荷者協議会
百石町漁業協同組合 小型船部会
株式会社北栄デーリィファーム(東北町)
農事組合法人しみず(弘前市)
株式会社グリーンソウル(十和田市)
北彩漁業生産組合(むつ市)
有限会社サニタスガーデン(黒石市)
※ 動画登場順
平成27年度 優秀賞 観光りんご園をベースにした多角経営の展開
青森観光りんご園(青森市)
取組内容
観光りんご園を主体として、家族経営協定に基づき二世代で役割分担しながら多角的な農業経営を展開するとともに、通年で地元雇用を生み出すなど地域の活性化に貢献。
若手生産者へのメッセージ
とにかくやってみないと分からない。2日3日ではなく、1年2年先を見据えた気持ちで取り組んで欲しい。
平成30年度 最優秀賞 人口減少社会に対応した地域の核となる産直と目指して
中泊町農産物加工販売施設出荷者協議会
取組内容
民間企業と連携して中泊町特産物直売所「ピュア」の魅力ある店舗づくりや商品開発などに取り組み、来客数や販売額の増大を実現するとともに、高齢会員への集荷サービスや買物支援など人口減少社会に対応した産地直売施設運営のモデルとなる先進的な取組を実践し、地域の活性化に貢献。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
就農者が多くなって、もっと若者が直売所等の活動に参加するようになって欲しい。
平成23年度 最優秀賞 ホッキガイ操業の協業化で所得向上!
百石町漁業協同組合 小型船部会
取組内容
ホッキガイの漁獲制限等の資源管理に取り組み、生産を安定させるとともに、5人1組の共同操業を実践して収益を高め、次代を担う後継者の育成を実現。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
養殖に大手が参入し、今後過剰になることを懸念している。海に囲まれた青森県の立地を生かし、天然物をうまく栽培し続けていくことが売りになるのではないかと考えている。
若手生産者へのメッセージ
技術が進んで魚探レーダー、天気も昔ほどのリスクはなくても魚が獲れるようになっている。
いかにその魚を持続して絶やすことなく獲って、それを自分の生業としてやっていけるように、獲るだけを考えないで、そういうこと全てミックスした漁業ということを考えて参入してくれる若い人が来てくれるとすごくいいと思う。
令和4年度 収益力強化部門 特別賞 県内初の協同法人による大規模酪農経営の取組
株式会社北栄デーリィファーム(東北町)
取組内容
県内初の協業法人として大規模酪農経営を実践するとともに、飼料生産作業の外部化や搾乳ロボット等の導入により、効率的な生産体制を確立するなど、地域農業をけん引。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
酪農は資本が必要な仕事、行政機関が後押しできるようなシステムがあれば、新たに取り組む人も増えるように感じている。
若手生産者へのメッセージ
やり遂げるためには協力者が必要なので、いろいろな方とお話して、行政機関がきちんと道筋を立てるのが大事。まずは前に出ること。
令和2年度 農山漁村づくり部門 大賞 地域農業の維持・発展と農村振興!
農事組合法人しみず(弘前市)
取組内容
地域の遊休農地の再生や農地の集積を進め、にんにく等を組み合わせた大豆主体の複合経営を実践するとともに、りんご農家の農閑期の収入確保や農作業体験を通じた次代を担う子供たちの育成のほか、高齢者の除雪支援など幅広く活動を展開し、地域の活性化に貢献。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
農家の意識の変化だと思っている。園地をパズルゲームのように組み換えていかないと、なかなか効率的な農業はできない。その考え方をみんなが持つことで青森の農業は明るくなる。
若手生産者へのメッセージ
新規就農者の1番の悩みは資金の問題、次が農地の問題。この解決の手段の一つは地域の方々と仲良くなること。連携することで解決できると思う。
令和元年度 収益力強化部門 大賞 地域と「Win-Win」な関係構築で収益力アップ!
株式会社グリーンソウル(十和田市)
取組内容
地域の信頼を得て、農地の集約化を進め、計画的な機械・施設の導入や作業工程の効率化等により大規模野菜経営を実現するとともに、従業員に配慮した働きやすい職場環境の整備や就労条件の改善を実践し、地域農業をけん引。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
異常気象と後継者不足をどう乗り越えていくかが課題。また、素材の良い物が揃っている青森県をどうアピールするかも課題となっている。
若手生産者へのメッセージ
いいものを作ると儲かる。儲かる農業を実践して欲しい。儲かることで人も集まってくる。
平成20年度 奨励賞 養殖技術の確立と加工・販売による事業の拡大
北彩漁業生産組合(むつ市)
取組内容
困難を極めたドナルドソンニジマスの養殖技術を確立し、鮮度の保持と幾多の加工品開発に努め、「海峡サーモン」のブランド化に取り組む。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
少し考えれば水産物の色々な利用の仕方についてアイデアが出てくると思う。特に、若い人たちはいろいろな情報を持っているため、我々のような先輩がサポートしながら、水産の魅力を若い人に伝えていくことが課題。
若手生産者へのメッセージ
自分の釣った魚、育てた魚が美味しいという声を聞くと励みになり、持続する力になっていく。
令和4年度 収益力強化部門 大賞 みんなが幸せになれる野菜づくり
有限会社サニタスガーデン(黒石市)
取組内容
地域の信頼を得て農地集積による経営規模拡大と高冷地において徹底した土づくりによる野菜の高品質安定生産を実現するとともに、地域ぐるみで野菜の契約栽培に取り組むことで付加価値を生み出すなど、地域農業をけん引。
本県農林水産業の発展のために重要なこと
地域で固まるのではなく、地域を越えたつながりの中で農業をしていくことで、かえって青森の良さが輝くことがたくさんある。
外とつながることによって、また違った価値、スポットライトが当たると感じています。
若手生産者へのメッセージ
1度やろうと決めたことを簡単に諦めずに、地道に粘り強く続けていくこと。できるという可能思考を大切に、いろいろなことに取り組んでいくと先が開けていくと感じています。
先輩インタビュー
有限会社 風丸農場
代表取締役 木村 農也さん
鯵ヶ沢町 / 水稲,大豆,りんご
田邊 真太郎さん
平内町 / お米,そば,大豆,野菜(ピーマン他、多品目栽培)
「攻めの農林水産業賞」受賞者たちの今を動画で御紹介します
株式会社中里青果
五戸町 / ながいも、だいこん、ごぼう
みらいファーム・ラボ 株式会社小栗山農園
弘前市 / りんご
農業生産法人 株式会社よしだや
三戸町 / にんにく
沢森 靖史さん
田子町 / にんにく, えごま
高井 啓さん・美奈子さん
平川市 / ミニトマト, ネギ
木村 恵莉子さん
青森市 / りんご
佐々木 基さん
十和田市 / 黒毛和牛, 短角牛
濱田 裕子さん
東通村 / いちご, ほうれん草, さつまいも, そば